~設備トラブルを防ぐボルト管理の基本~
設備保全の現場では、ボルトの締め付けは日常的な作業です。
しかし実際には
- ボルトが緩む
- ボルトが折れる
- 設備が振動する
といったトラブルの原因になることがあります。
その多くの原因は
締め付けトルクが適正でないこと
です。
今回は
- ボルトの適正締め付けトルク
- トルク管理の重要性
- 現場で使える目安
を解説します。
適正トルクだけ見たい方は「各ボルトの適正締め付けトルク(目安)」までジャンプ!
私的な話ですが私の場合ボルトより工具を折ったりしてました(泣)
なぜ締め付けトルクが重要なのか
ボルトには適正な締め付け力があります。
締め付けが弱いと
・振動による緩み
・部品のズレ
・設備破損
が発生します。
逆に締めすぎると
・ボルト破断
・ネジ山破損
・部品変形
につながります。
つまり
適正トルクで締めることが重要です。
ボルトの締め付けトルクとは
締め付けトルクとは
ボルトを締めるときに必要な回転力
のことです。
単位は
N・m(ニュートンメートル)
で表します。
トルクレンチを使用することで
適正なトルクで締め付けることができます。
各ボルトの適正締め付けトルク(目安)
一般的な六角ボルト(強度区分8.8)の締め付けトルク目安です。
| ボルトサイズ | 締め付けトルク |
|---|---|
| M6 | 約10N・m |
| M8 | 約22.5N・m |
| M10 | 約44.5N・m |
| M12 | 約78N・m |
| M16 | 約124N・m |
| M20 | 約376N・m |
※目安値(潤滑なしの場合)
設備メーカーによって指定トルクがある場合は
メーカー値を優先してください。
(とっても大事です、設備の動作不良などにつながります(経験あり))
ちなみにマキタのインパクトドライバーの締め付けトルクは約200N・m
小さいボルトで使用するには過剰な強さですね
※強度区分とは
ボルトの頭に刻印されている数字が強度区分になります
メーカーにより異なるため注意してください(ハイテンションボルトなど種類あり)
緩みを防ぐためのポイント
ボルトが緩む原因は主に
- 振動
- 熱膨張
- 締め付け不足
です。
対策として
・適正トルクで締める
・ばね座金を使用(諸説あり)
・ネジロック剤を使用(外れなくなる場合あり!注意!)
などが有効です。
ボルトが折れる原因
現場でよくあるのが
締めすぎによるボルト破断
です。
本当に萎えますよね
特に
- インパクトレンチ使用
- 長いスパナ使用
の場合、締めすぎになることがあります。
そのため重要な箇所では
トルクレンチ使用が推奨されます。
(トルクレンチには使用できるN・mが決まっているため適正を選定してください)
設備保全でよくある締め付け箇所
設備では次の箇所のボルト管理が重要です。
・モーター固定ボルト
・ベアリングハウジング
・プーリー固定ボルト
・架台固定ボルト
これらが緩むと
振動・設備破損の原因になります。
まとめ
ボルト管理のポイントは次の3つです。
- 適正トルクで締める
- トルクレンチを使用する
- 定期的に点検する
この基本を守るだけでも
設備トラブルを大きく減らすことができます。
現場ワンポイント
トルクレンチがない場合でも
目安として次の方法があります。
短いスパナは締めすぎになりにくい
逆に
長いスパナはトルクが大きくなる
ため締めすぎに注意が必要です。
重要設備では
トルクレンチによる管理が理想です。



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