~クランプメーターでできる簡単設備診断~
工場設備の多くはモーターによって動いています。
そのため、モーターの状態を確認することで
設備の異常を早期に発見することができます。
その中でも簡単に確認できるのが
モーター電流の測定
です。
今回は
- モーター電流で何が分かるのか
- 電流値から分かる設備異常
- 現場での確認方法
を解説します。
電流値確認は設備の異常が一目でわかる大事な指標です
覚えたらさっそく現場で確認をしてみましょう!
モーター電流とは
モーター電流とは
モーターが回転するために使用する電気の量
です。
設備に負荷がかかると
モーターはより大きな力を出す必要があります。
その結果
負荷が増える → 電流が増える
という関係になります。
つまり
電流値を見ることで設備の負荷状態が分かる
ということです。
各設備によりモーターの容量が違います
そのモーターの適正な電流値を計算して超えているか確認するためには
簡単な計算式で”モーターの容量(kw)*4”で数字を出して比較してください
詳しい記事は以下!
電流値の基本的な考え方
モーターには定格電流という値があります。
これは
モーターが正常に使用できる最大電流
です。
例えば
| モーター | 定格電流 |
|---|---|
| 1.5kWモーター | 約6A |
| 3.7kWモーター | 約14A |
| 7.5kWモーター | 約28A |
通常の設備では
定格電流の70〜80%程度
で運転されています。
もし電流が大きく増えている場合
設備に異常が発生している可能性があります。
電流値から分かる設備異常
モーター電流の変化から、様々な設備異常を推測することができます。
ベアリング破損
ベアリングが劣化すると
- 回転抵抗増加
- 摩擦増加
が発生します。
その結果
モーター電流が上昇します。
さらに進行すると
- 振動
- 異音
- 発熱
などの症状も現れます。
Vベルト張りすぎ
Vベルトを強く張りすぎると
- 軸受負荷増加
- 回転抵抗増加
が発生します。
結果として
モーター電流が増加します。
ベルト交換後に電流が増えた場合は
張りすぎの可能性があります。
逆に電流値が上がらない場合は
ベルトが滑っている可能性
があります。
グリス切れ
ベアリングの潤滑が不足すると
摩擦が増加します。
その結果
電流が徐々に増えていきます。
特徴として
急激ではなく徐々に上昇する
傾向があります。
ピローブロックなどにグリスニップルがある場合は
定期的に給油を行いましょう
ポンプやファンの詰まり
流体設備では
- フィルター詰まり
- 配管詰まり
などが発生すると
ポンプ負荷が増加します。
その結果
モーター電流が上昇します。
例として、ポンプ吸い込み口についているオイルフィルターの
詰まりが発生すると電流値が上がります
電流測定の方法
モーター電流は
クランプメーター
で簡単に測定できます。
測定手順
- モーター電源ケーブルを確認
- クランプメーターで1本の線を挟む
- 電流値を測定
三相モーターの場合では
S相(赤/白/黒)の白色
を挟んで計測してください
異常判断の目安
設備管理では次の目安を参考にします。
| 状態 | 電流変化 |
|---|---|
| 正常 | 基準値付近 |
| 注意 | 約10%増加 |
| 異常 | 20%以上増加 |
※設備条件によって異なります。
そのため
正常時の電流を記録しておくこと
が重要です。
正常時の電流値をわかりやすくするために
・赤針(置き針)付電流計の取り付けを行う
・オペレーターに点検簿の記入を依頼する
などを行うようにしましょう
電流管理のメリット
電流管理を行うことで
- 設備異常の早期発見
- 突発停止の防止
- 修理コスト削減
につながります。
特に設備保全では
非常に有効な診断方法
です。
まとめ
モーター電流は設備状態を判断する重要な指標です。
電流上昇の原因例
- ベアリング破損
- Vベルト張りすぎ
- グリス切れ
- フィルター詰まり
定期的に電流を測定することで
設備トラブルを未然に防ぐことができます。
現場ワンポイント
おすすめの設備管理方法
月1回の電流測定
を行い、次の項目を記録します。
- モーター電流
- ベアリング温度
- 振動
- 異音
これだけでも
設備トラブルの多くを早期発見できます。



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