「PLCのカタログを見ていたら、入力カードに『シンク型』と『ソース型』って書いてあって、どっちを選べばいいの?」
こんな疑問を持ったことはありませんか?センサーのNPN/PNPに続き、PLCのI/Oカード(入出力カード)にも同じ「シンク/ソース」という概念があります。これを間違えると、センサーやスイッチをつないでも信号が読めないという事態になります。
この記事では、PLCの入力カード・出力カードにおけるシンク型とソース型の違いを、図解イメージを交えてわかりやすく解説します。
シンク型・ソース型とは?(基本の考え方)
シンク・ソースは、電流の流れる方向で決まります。
- シンク(Sink)型:カードの端子に電流が「流れ込む(吸い込まれる)」方向
- ソース(Source)型:カードの端子から電流が「流れ出す(吐き出される)」方向
「シンク=流し台の排水口」のように電流が吸い込まれ、「ソース=水源」のように電流が湧き出るイメージで覚えると覚えやすいです。
入力カードのシンク型とソース型
PLCの入力カードには、センサーやスイッチからの信号を受け取る端子があります。この端子の電流の向きによってシンク型とソース型に分かれます。
シンク入力カード(NPN対応)
入力端子に電流が「流れ込む」タイプです。接続できるセンサーは NPN出力(シンク出力)センサー です。
🔌 配線イメージ:
+24V → センサー(NPN出力)→ PLC入力端子 → PLC内部回路 → COM(0V)
📌 日本国内で最も一般的な構成です。オムロン・キーエンス・三菱電機などのPLCに多く採用されています。
ソース入力カード(PNP対応)
入力端子から電流が「流れ出す」タイプです。接続できるセンサーは PNP出力(ソース出力)センサー です。
🔌 配線イメージ:
+24V → PLC入力端子 → センサー(PNP出力)→ COM(0V)
📌 欧州向け設備や海外製PLCで主流の構成です。シーメンス・ABBなどのPLCに多く採用されています。
出力カードのシンク型とソース型
出力カードは、PLCからリレー・電磁弁・インジケーターランプなどの負荷を駆動するためのカードです。こちらも電流方向によってシンク型とソース型があります。
シンク出力カード(NPN出力)
出力端子が GND(0V)側に接続 されるタイプです。負荷の片側を+24Vに接続し、もう片側をPLC出力端子につなぎます。
🔌 配線イメージ:
+24V → 負荷(リレーコイルなど)→ PLC出力端子 → COM(0V)
ソース出力カード(PNP出力)
出力端子が +電源(+24V)側に接続 されるタイプです。負荷の片側をPLC出力端子につなぎ、もう片側をGNDに接続します。
🔌 配線イメージ:
+24V → PLC出力端子 → 負荷(リレーコイルなど)→ COM(0V)
シンク型・ソース型の比較一覧
| 項目 | シンク型 | ソース型 |
|---|---|---|
| 電流の向き | 端子に流れ込む | 端子から流れ出す |
| 対応するセンサー | NPN出力センサー | PNP出力センサー |
| COM端子の電位 | 0V(GND) | +24V |
| 主な使用地域 | 日本・アジア圏 | ヨーロッパ・北米 |
| 代表PLCメーカー | オムロン、三菱電機、キーエンス | シーメンス、ABBなど |
⚠️ よくある間違いと注意ポイント
シンク/ソースの組み合わせを間違えると、センサーやアクチュエーターが正常に動作しません。具体的には以下のミスがよく起きます。
- シンク入力カード × PNP出力センサー:信号が読めない、または誤動作する
- ソース入力カード × NPN出力センサー:同様に信号が読めない
- COM端子の接続先を間違える:シンク型は0V、ソース型は+24Vに接続が必要
⚡ 一部のPLCカードは シンク/ソース両用(コモン切替型) に対応しており、COM端子の配線を変えることでどちらにも対応できます。カタログの「シンク/ソース共用」「コモン切替」という記載を確認しましょう。
センサーとカードの対応関係まとめ
| センサー出力 | 使用できる入力カード |
|---|---|
| NPN出力(シンク出力) | シンク入力カード |
| PNP出力(ソース出力) | ソース入力カード |
前回の記事「エリアセンサーのNPN・PNPとは」で解説したNPN/PNPの話と、このカードのシンク/ソースはセットで覚えておきましょう。センサーとPLCカードの組み合わせが一致していることが、正しい配線の基本です。
まとめ
- シンク型:電流が端子に「吸い込まれる」方向。NPN出力センサーと組み合わせる。日本で主流。
- ソース型:電流が端子から「吐き出される」方向。PNP出力センサーと組み合わせる。欧州で主流。
- 入力カード・出力カードどちらにもシンク/ソースの概念がある。
- カード選定前に必ずセンサーの出力タイプ(NPN/PNP)を確認する。
- 迷ったらシンク/ソース両用カードを選ぶのも手。
設備設計や配線作業の前に、PLCのI/Oカード仕様書とセンサー仕様書を照合する習慣をつけましょう!



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