~設備を止めないための保全の考え方~
工場では設備トラブルが発生(事後)すると
- 生産停止
- 納期遅れ
- 修理コスト増加
など大きな問題につながります。
そのため設備を安定して稼働させるためには
設備保全の基本原則を理解することが重要です。
今回は現場で重要とされる
設備保全の基本5原則
を紹介します。
設備保全とは
設備保全とは
設備を正常な状態で維持し、生産を止めないようにする活動
のことです。このことを予防保全とも言ったりします
単に故障を直すだけではなく
- 故障を防ぐ
- 寿命を延ばす
- 安全に運転する
ことも含まれます。
設備保全の基本5原則
設備保全では次の5つが重要です。
| 原則 | 内容 |
|---|---|
| ①清掃 | 設備をきれいに保つ |
| ②給油 | 潤滑状態を維持する |
| ③増し締め | ボルトの緩み防止 |
| ④調整 | 適正状態を維持 |
| ⑤点検 | 異常の早期発見 |
これらは設備保全の基本活動です。
① 清掃(設備をきれいに保つ)
設備の清掃は最も基本的な保全です。
汚れがたまると
・異物混入
・冷却不足
・センサー誤作動
などの原因になります。
また清掃を行うことで
設備の異常にも気づきやすくなります。
例えば
- オイル漏れ
- ベルト摩耗
- 部品破損
などを早期に発見できます。
しかし、この清掃業務を保全や生産技術が行うと通常業務時間が無くなります
ある程度はオペレーターに依頼して清掃を行ってもらえるようにしてください
② 給油(潤滑管理)
回転部には潤滑が必要です。
代表的な例
・ベアリング(ピローブロックなど)
・チェーン
・ギア(ギアモーター、ギアボックスなど)
潤滑不足になると
- 摩擦増加
- 発熱
- 部品摩耗
が発生します。
最悪の場合
設備破損につながることもあります。
そのため定期的な給油管理が重要です。
給油不足で破損する場合、異常摩耗によるギア嚙みこみ、ベアリングの固着による軸摩耗などがあげられます。
発熱によりシールが溶け潤滑剤が外に漏れだしさらに動作が不安定になるなんてことも・・・
③ 増し締め(ボルト緩み防止)
設備は振動によりボルトが緩むことがあります。
ボルトが緩むと
・設備振動
・位置ズレ
・部品破損
などの原因になります。
特に次の部分は注意が必要です。
- モーター固定ボルト(油圧ポンプに接続されているものなど)
- プーリー固定ボルト(力がかかるため意外と緩みます)
- 架台固定ボルト(あまり緩まないですが一度緩み始めると早いです)
定期的に増し締めを行うことで
設備トラブルを防ぐことができます。
定期的に増し締めを行うのが難しい場合はダブルナットを使用したり専用のセルフロッキングナット、ハードロックナットなどを使用するとよいでしょう
ただ覚えていただきたいのは緩まないナットは存在しないということです
④ 調整(適正状態の維持)
設備は使用するうちに
- ベルト張力
- チェーン張り
- センサー位置(最悪の場合センサーに可動部が接触し破損します)
などが変化します。
発見したらすぐに適正に戻しましょう
適正状態を維持することで
設備性能を保つことができます。
⑤ 点検(異常の早期発見)
設備点検はトラブルを防ぐために重要です。
点検では次の項目を確認します。
・振動
・温度
・音
・電流値
例えば
- モーター電流増加
- ベアリング温度上昇(回転体に巻き込まれないよう注意)
- 異音発生(だいたいベアリングのゴロゴロ音などが多い)
などは設備異常のサインです。
早期に発見することで
大きな故障を防ぐことができます。
できるのならば点検表を作成し常日頃よりその機会を担当しているオペレーターに点検業務を行ってもらえるようにしましょう
その設備の変化に一番敏感なのは担当者です!
設備保全の重要なポイント
設備保全で重要なのは
「壊れてから直す」ではなく
「壊れる前に防ぐ」
という考え方です。
この考え方を
予防保全
と呼びます。
予防保全を行うことで
- 設備停止削減
- 修理コスト削減
- 生産性向上
につながります。
予防保全は難しく現場では事後保全になりがちです
会社側も壊れていないのに修理するのはコストだと言ってきますが、設備が停止した際のコストを数字で出して、わかってもらえるよう説得してください
すれば必ずあなたのレベルはアップするはずです!
まとめ
設備保全の基本5原則は次の通りです。
- 清掃
- 給油
- 増し締め
- 調整
- 点検
この5つを行うことで
設備トラブルの多くは防ぐことができます。
設備保全では
基本作業の継続が最も重要です。
現場ワンポイント
設備トラブルの約70%は
- 潤滑不足
- 緩み
- 摩耗
など基本保全不足が原因と言われています。
そのため
日常点検と基本保全を継続することが設備安定稼働の鍵になります。



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